妊婦さんと薬(2004/01/19) 『妊娠中は赤ちゃんに異常がでるから薬を飲んじゃいけないのよ』これホント?ウソ? さあどっち。ファイナルアンサー? さて正解は・・・残念ながら両方正解です。 まず誤解されては困ることなのですが、妊娠中に飲んではいけない薬は、ふつうに飲む薬の中ではかなり限られます。でも飲んではいけない薬というものでも飲んだ量や期間、妊娠週数によっては心配ない場合もあります。 一般に胎児に奇形がおこりうる時期というのは妊娠の二か月から五か月といわれます。この時期に飲む薬は注意が必要です。妊婦さんの薬害問題として有名なものにサリドマイド薬害があります。これはつわり治療薬として使われたサリドマイドによりアザラシ児といわれる両腕の極端に短い赤ちゃんが産まれたものです。これらの赤ちゃんも妊娠二か月以後にサリドマイドを飲んだお母さんから産まれているのです。 では妊娠二か月とはどういう時期でしょう。それは予定生理が遅れたかなと思う時期です。よって予定生理が遅れたときに飲む薬は注意が必要です。逆にそれまでに飲んだ薬は心配ありません。 これらを守るためには妊娠の可能性のある女性(生理のある年齢の女性)はすべて自分の最後の生理をきっちり覚えておくこと。そして生理が遅れた場合、また妊娠の希望があり生理の不順な人は基礎体温をつけ高温相が十四日以上持続する場合は薬の服用には注意が必要です。速やかに投薬を受けた医師か産婦人科医で受診してください。 自分のからだは自分で守る。あたりまえのことなのになかなかできていない大切なことです。 谷病院 谷 政明 |
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