低血圧症って どうして、どうなるの?(2004/11/01) 高血圧は、生活習慣病の一つとして、大きな関心が払われていますが、低血圧は、病気として扱われなかったり、怠けているのではと思われたりしがちです。しかし低血圧症で悩んでいる人は少なくありません。低血圧症による症状としては様々な訴えが聞かれますが、多いのは朝が辛い、体がだるい、めまい、立ちくらみ、動悸、頭痛、肩こりなどです。これらの症状は必ずしも血圧の上下に関係するということではありません。もし、様々な症状が血圧が低いために起こるのなら血圧が高くなれば症状も良くなるはずですが、それだけではないことが多いために低血圧症の人の訴えは、理解されにくく、悩みは、ますます深まっているようです。低血圧には大きく分けて二つの原因があります。一つは、何らかの原因により、体の末梢静脈いわれる所に血液がたまってしまう静脈プーリングという現象です。二つ目は、血圧の一日周期は、日中の活動期が一番低く、段々下がって寝ている時が一番低くなり、朝、目が覚めるころに段々高くなってきます。この動きをコントロールしているのが自律神経です。この神経には、交感神経と副交感神経とがあり、互いに強調し合って血圧をコントロールしています。この強調のバランスが崩れた時、症状が現れます。また、症状の訴えが多いのは、春と秋です。これは学校や社会での環境の変化がストレスとなり低血圧をひきおこすことになります。その意味では低血圧症の症状は精神的な要因も強くかかわっています。これはうつ症状にも似ていることがあります。また、貧血と低血圧を混合されている方が多いですが、この二つが重なることは、あまり多くありません。治療法は、飲み薬などもありますので、気になる方は、原因をはっきりさせ、改善できるよう、悩む前にドクターに相談してください。 安藤医院 安藤 直明 |
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