膝のはなし (変形性膝関節症)(2005/02/01) ヒトは四足動物と違い、二本の足で歩行するため全体重が膝にかかります。また、膝関節は曲げたり伸ばしたり様々な動きをして、下肢の運動の中心的役割を果たしています。膝の痛みが出る主な疾患は、関節リウマチ、外傷、変形性膝関節症です。なかでも高齢者に多いのが変形性膝関節症で、炎症性疾患や外傷の覚えがないのに膝に痛みがある場合、これが疑われます。 変形性膝関節症の原因は、膝の使い過ぎと肥満によって、関節の間でクッションの役割を果たしている関節軟骨がすり減って、痛みが現れます。初めはイスから立ち上がるときや、歩き始め、階段の上り下りで痛むことが多くなります。そして、長時間歩いた後に痛むようになり、膝の曲げ伸ばしが制限されます。膝が腫れたり水がたまり、O脚などの変形のため、日常生活に支障が出ます。]線検査で診断されますが、関節リウマチや痛風などとの鑑別のため、血液検査を行うこともあります。 運動療法として、仰向けに寝て膝を伸ばし、片足を何回かゆっくり上げたり下ろしたり繰り返します。ジョギングとか水中ウォーキングでもいいでしょう。膝の血行をよくするため、ホットパックなどの温熱療法やサポーターを使用します。最近、コラーゲンやサメの軟骨のサプリメントも治療法になると期待されています。 若い時から適度な運動をして、膝に負担をかけないためにも肥満に注意することが大切です。 岡部医院・岡部 功 |
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