かかりつけ医をもちましょう ― 病診連携の立場より ―(2008/02/01)

 私たち開業医は、よく総合病院の医師などに患者の診察をお願いすることがあります。緊急の治療を要するとき、ガンなどの病気が疑われるとき、より専門の医師の診療が必要と考えるときなどです。そのような場合に、私たちは紹介状を書きます。紹介状には、症状、治療の経過、過去の病歴、検査所見などを書きます。
 昨今の報道などによりますと、最近の総合病院の医師は多忙をきわめていると聞いています。紹介状がない場合、多忙な中で初めて診察する患者から、短時間で先程述べたような内容を把握することは難しいことだと思います。
 更に、病気によっては、過去数か月前、数年前のレントゲン写真、心電図、血液検査などが診断、治療方針を決めるときに有効な場合もあります。
 このような意味から、常日頃から“かかりつけ医”をもち、専門医に診てもらう必要になったときには、かかりつけ医の紹介状を持って受診されることをお勧めします。
 最近では、診療時間の予約も総合病院との間で相談できるようになっています。また、症状が改善したり安定しますと、かかりつけ医で引き続き治療することも可能な場合があります。
 患者、かかりつけ医、専門医の関係がよく保たれ、患者にとって最適な医療が受けられることを願っています。


藤沢医院  藤澤 孝男

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