肺気腫について(2008/07/01)

 最近、階段を登ったときに息切れすることはありませんか?


 もしあなたがタバコを長年吸っていたら、それは肺気腫という病気にかかっている可能性があります。肺気腫という病気は、あまりなじみのない病気かもしれませんが、現在増えつつある肺の病気です。潜在的な患者数はかなり多いと推定され、また高齢化社会を迎え今後さらに患者数は増加すると考えられています。


 肺気腫の一番の原因はタバコです。喫煙すると肺を構成する肺胞の細胞が壊れて弾力性がなくなり、病気の進行にともない小さな肺胞が膨れて、大きな気腔を形成し、ガス交換ができにくくなる病気です。肺気腫の主な症状は息切れです。病気の初期では、坂道や階段を登った時だけに現れます。それが進行していくにつれて平地を歩いても息切れするようになります。最終的には話をするのも息苦しくなります。そうなった場合には酸素を吸わなければならないこともあります。その他の症状としては、慢性の咳、痰をきたしたり動悸やむくみを認めることもあります。


 肺気腫の診断には肺活量の測定(正確には1秒率といって肺活量のどれだけが最初の1秒間ではき出せるかといった指標などを用います)を行います。また病気が進むと、胸のレントゲン写真も特徴的な変化が現れますので、これも用います。最近ではCTによる検査も早期診断には有用といわれています。


 


 


愛慈胃腸科内科医院 白井


 


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