もの忘れ相談医(2009/03/02)

 みなさん、もの忘れ相談医という言葉をご存知ですか。


 高齢者が陥りやすく今後さらに増えるといわれている病気の一つに認知症があります。「もの忘れ」は認知症の初期段階で、その後様々な症状が加わってきます。この「もの忘れ」の症状の進行を遅らせるために相談相手になるのが、もの忘れ相談医です。


 研修センターで研修をした精神科医の認知症サポート医が、香川県、香川県医師会のバックアップのもと、県民の身近なところにいる「かかりつけ医」にその研修内容を講義し、もの忘れ相談医として認定し、気軽に相談してもらうというものです。


 精神科医、心療内科の医師もこの中に含まれますが、内科、外科、その他の科を受診したとき、ついでに気になっている家族の問題を相談してみる(もちろん、あらかじめ時間を予約して相談するのがよいのですが)身近なかかりつけ医として受ける医師です。


 そして、認知症が疑われる時には認知症サポート医、地域包括支援センター、福祉機関と連携を取り、医療と介護、福祉の支援体制が構築されることになります。


 この制度の下、もの忘れ相談医として登録している医師は現在142名で、インターネットの、県長寿社会対策課のホームページにてその名前を掲載していますので簡単に知ることができます。


 認知症は完全に治すことはできませんが、その病状を理解し、接することで認知症に対する不安は大いに解消できると思いますので、家族に気になる点がありましたら、ぜひ相談してみてください。


 


増田耳鼻咽喉科医院 増田 勝彦


(香川県医師会理事 介護保険担当)


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