リハビリテーションについて(2010/06/01)

 「リハビリテーション科」は病院や診療所に認められる標榜科のひとつですが、「リハビリテーション科専門医」をご存知でしょうか?リハビリテーション科専門医として幅広い診療活動を市民の方にわかりやすく一言で言えば、「病気や外傷の結果生じる障害を医学的に診断・治療し、機能回復と社会復帰を総合的に提供することを専門とする医師」と言えます。そのため対象となる疾患は、脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、骨関節疾患、切断、神経・筋疾患、小児疾患、呼吸器疾患、心疾患、がん等も含まれ内科・外科にとらわれず幅広く、様々な疾患への対応も要求されます。


 医療保険のリハビリは、新生児から高齢者までに何らかの原因(先天性・病気・怪我など)で生じた「障害」に対して、医学的な適応(治療の必要性)の有無を判断(診断)し、医師の処方の元で療法士によって行われます。目的は、「障害の改善」と「介護量の軽減」を主とした「治療」です。その多くには、疾患別に期限が設けられております。医療として一段落した際や期限以降は、継続の必要性の有無の判断が必要で、ある条件下で継続するか、介護保険でのリハビリへ移行することとなります。


 介護保険では、@通所リハビリ、A訪問リハビリの利用が主で、目的は、多くの場合「機能維持」となります。


 リハビリは、病気になってお薬を処方されるのと同様に、障害に対して個々の症状に応じた医師の「処方箋」の元で療法士が訓練(治療)を行います。また、自宅で内服治療を継続する様に機能維持・改善のためには、自主訓練の方法を本人や家族へ指導し自宅・施設においても介助者の協力の下での訓練の継続も大切です。


 今回は、リハビリについて冒頭部のごく一部しか書くことができませんでした。リハビリの必要性の有無など不明な点などは、かかりつけの医師や専門医にご相談ください。


 


医療法人社団 大杉脳神経外科医院


大杉 敦彦


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