自宅でも血圧を測ろう!(2015/09/01) 最近は自宅に家庭血圧計をお持ちの方が多くなり、病院などで測定した血圧(診察室血圧)だけで評価・治療するのではなく、自宅で測定した血圧(家庭血圧)も重視した上で治療を進めることが強く推奨されています。それは家庭血圧でしか得られない情報がたくさんあり、診察室血圧だけでは不適切な治療になるおそれがあるからです。 《家庭血圧の特徴》 ・日常生活における自然な状態の血圧であり、一般に診察室血圧よりやや 低い値になります。 ・血圧にはばらつきがあるため、多数回測定できる家庭血圧の方が信頼性 が高い。 《家庭血圧でわかること》 ・病院では緊張して診察室血圧が高くても、家庭血圧は正常のことがありま す。これは「白衣高血圧」と呼ばれ、治療は不要です。 ・昼間の診察室血圧は正常でも、朝の血圧が高い「早朝高血圧」がしばしば あります。これは脳や心臓の病気と関連があり、要注意です。 ・家庭血圧は毎日測定できるため、より正確な血圧の状態を把握できます。 ・血圧の薬を服用中の場合、薬の効果がよくわかり、医師にとっても重要な 情報となります。 ・頭痛やめまい、肩こりの症状がある場合、血圧との関係がよくわかりま す。 《家庭血圧の測り方》 ・血圧計:上腕で測る機器が最も正確 ・測る時間帯:朝・夜の1日2回が理想的 ・測る回数:原則2回測ってその平均をとる ・血圧手帳などに継続して記録することが大事
このような家庭血圧の測定には、日々の血圧を管理する上で役立つことがたくさんあります。ぜひこまめに家庭血圧を測定する習慣を持ち、その記録を主治医にも定期的にみてもらいましょう。しかし血圧自体は日々変動するものなので、毎回の値をあまり気にしすぎてはいけません。
岩本内科医院 篠原 尚典 |
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