スマホ時代の子育て(2018/10/01)

 子どもがどう育っていくかは病気と同様に大変重要なことです。メディアがあふれた環境、スマホがひと時も手放せない若い世代、乳幼児の子育てにも電子メディアが広く入り込んで、スマホに子守をさせる状況が生まれています。もはや避けることはできませんが、子どもの成長に大きな影響を及ぼすといわれていますので、いくつかの注意点を理解したうえで、子育てに役立ててください。電子メディアの影響として運動不足、肥満、学業成績低下、注意欠陥、睡眠体内時計の乱れ、昼夜逆転、依存、ネットいじめ、脳への影響などがいわれています。また乳幼児への影響として、両親との双方向性経験の欠如、子どもの成長と発達に必要な時間と経験の欠如、言語、認知発達に影響、生活リズム生活習慣に影響、両親への愛着形成や自制心の発達に影響、依存性ができるなど大きな影響がいわれています。

 具体的対策としてアメリカ小児科学会の提言を紹介しますと

 

1. 乳幼児は電子メディアでなく人と交わる遊びを通して成長していく

2. IT機器はすぐに使えるようになるので、早くから使わせなくてよい

3. 1歳半までは避ける(遠距離の家族とのチャットは可)

4. 1歳半〜2歳までは家族と一緒に使用

5. 2〜5歳では質の高いものを1日1時間までとし、子どもの理解を助けるように保護者も一緒に使用する

6. 子どもをおとなしくさせるためだけに使用しない

7. 大人は子どもと遊ぶ時、食事中や寝室では使用しない

 

 電車の中、レストラン、歩行中でも手放せないのは私たち大人です。大人がスマホに依存し、幼い子どもにも使わせています。大人が率先してスマホを使用しない時間と空間を設定して適正な使用を心掛け、子に示すことが重要です。

 

 

                                          にしかわクリニック   西川 清


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