不眠症について(2019/10/02)
睡眠は、急速眼球運動(10〜20分続く眼球運動)を伴う浅い眠り『レム睡眠』と、眼球運動を伴わない深い眠り『ノンレム睡眠』が90〜110分周期で反復し4〜5回繰り返すとよく眠れたと感じます。しかし、睡眠障害は生体・生理・心理的・精神的・薬剤などが原因で起こります。 不眠症は4つのタイプに分類され、入眠障害(なかなか寝つけない)、中途覚醒(夜中によく目が覚める)、早期覚醒(朝早く目が覚める)、熟眠障害(ぐっすり眠った気がしない)など症状もさまざまです。このような不眠症を改善するために、いろいろな薬が使われています。 1) GABA受容体作動薬 (ベンゾミアセピン系睡眠薬と非ベンゾミアゼピン系睡眠薬) 脳の活動を抑えて眠りに導く薬。 2) メラトニン受容体作動薬 メラトニン(睡眠ホルモン)に作用して自然な眠りに導く薬。 3) オレキシン受容体拮抗薬 覚醒を維持する脳内物質オレキシンの働きを抑えて眠りに導く薬。 現在よく使われている不眠症治療薬の中には、高齢者にとって潜在的リスクとして、一過性の健忘・依存形成・ふらつき・転倒・骨折・認知機能低下などが懸念されます。このため、漫然と不眠症治療薬のみに頼らないで、次のような日常生活を心掛けましょう。 @ 毎朝、同じ時刻に起床する A 朝起きたら、太陽の光を浴びる B 昼寝をするなら、午後3時までの20〜30分にする C 規則正しい三度の食事と、適度な運動を心掛ける 以上のことに気をつけて、よい睡眠がとれるよう努力しましょう。
中島医院 中島 雄作 |
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