今時インフルエンザの傾向と対策(2019/12/02)

  本来、冬場の乾燥時期に流行すると考えられてきたインフルエンザですが、今年はかなり早期から局所的流行がみられております。実は、冬場に流行るのは日本などの温帯地域の特徴で、感染は1年をかけて北半球と南半球を往復するのですが、その途上にある東南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域では、半年に一度のペースで年2回、冬だけでなく夏にも流行するのです。今回のように早期(夏場)からの流行は、世界的異常気象(地球温暖化)による日本の亜熱帯化も原因の一つとして考えられますが、もう一つ、グローバル化の加速による人々の行き来の増加が大きな誘因であると思われます。

 そんなインフルエンザですが、人間に感染するウイルスの代表はA型、B型の2種で、その型によって症状や経過も微妙に異なります。

 乾燥する今の季節は、ウイルスの活動も活発となり感染が拡大してまいります。そうさせないためにも、室内温度や湿度を調節し、ウイルスに負けない免疫力と体力をつけ、リスクを避けるために混雑する場所にはなるべく近づかない努力も必要ですが、何と言いましても一番の予防はワクチン接種であります。

 そのワクチンは、毎シーズン高い予想技術でもって製造されておりますが、いかんせんウイルスの方もどんどん進化してまいります。そのため、感染を完璧には予防できませんが、軽症で済むのではと言われております。

 抗体は接種2週間後から増え始め、4〜5か月は持続すると考えられていますが、そのままウイルスに(さら)抗体増加ブースタ効果)効果っと長持す。

 

                                       森医院   森 史郎


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