新型コロナウイルスのワクチンについて(2021/03/01)

 この文章が出るころには、感染状況も大きく変わり、ワクチン情報も出回っているかもしれませんが基本的なことを書いてみます。

 従来ワクチンを開発するとなると5〜10年かかってしまいます。今回新型コロナに対して開発スピードの速い遺伝子ワクチンが最初に承認、接種が始まりました。

 遺伝子ワクチンに用いる【DNA】、【RNA】は合成や複製が容易で開発スピードが速く安価に製造できますが、RNAワクチン(ファイザー社)は壊れやすく、マイナス70〜80℃で保管運搬する必要があります。DNAを使用するアンジェス社や無害ウイルスを使用するアストラゼネカ社のものでは通常の保管で使用できますが、まだ供給量が十分ではありません。問題は副作用ですが、10万人に1人アナフィラキシーが起きるといわれています(以前にもひどいアレルギーを起こした方)。そのほか、接種部位の疼痛、倦怠感、頭痛、関節痛、発熱などがあり、1回目より2回目が顕著ということですが、いずれも1〜2日で解消するとのことです。2月末から医療従事者、高齢者、持病を持つ方の順で、一般の方が受けるのは5、6月頃でしょうか。いずれにしてもこのコロナの蔓延を終わらせるには、よほどの生活制限か、ワクチンを大多数が受けて集団免疫を形成するしかないのでしょう。

 

                                                                        にしかわクリニック   西川 清


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