ひとくちメモ
食物依存性運動誘発性アナフィラキシーをご存じですか。(2020/01/06)

  最近、昼の給食を食べて5時間目の体育の時間に球技を力いっぱいしていたら、急に全身に蕁麻疹が出現し気分が悪くなったと中学生のお子さんが外来に受診されました。こういうことが起こる病気を『食物依存性運動誘発性アナフィラキシー』と言います。

 特定の食物を食べた後、数時間以内に運動をした時に症状が出るのが、この病気の特徴です。運動をしただけでは症状が出ず、食物、運動の両方の組み合わせによって起こります。年代は中学生が約6,000人に1人、高校生の約12,000人に1人が発症するといわれています。

 また、発症要因となるものは食べ物だけではありません。原因食物としては、小麦と甲殻類が多いとされていますが、果物もあります。運動以外にも薬剤・体調・ストレスなどいろいろな要因によっても発症します。

 運動では、球技・ランニング・歩行・自転車・水泳の順に多いのですが、散歩のような軽い運動でも発症することがあるので注意が必要です。ほぼ前例に全身の蕁麻疹、むくみ、赤身などの皮膚の変化がみられます。また、約半分近くにショック症状など重症化することもあります。

 皮膚、呼吸器、消化器などのいろいろな症状が一度に出ることをアナフィラキシーと言い、それらがあっという間に症状が悪くなり、血圧の低下、呼吸困難に陥ったり、意識を失うなどの命に係わる危険な状態になることをアナフィラキシーショックと呼ばれ、一刻も早い対応が必要です。もし症状が出たときは、全身の蕁麻疹や顔が腫れてくるなど症状がひどくなった場合は、急いで医療機関を受診しましょう。

 予防はまず、運動前に以前よりアレルギー反応の原因となる食物をとらないことが一番大切です。もし原因食物を間違って食べたりした場合は、最低2時間は運動を避けましょう。また、薬剤性アレルギー反応が原因の場合もあるので、服薬したら原因食物は避けましょう。

 

                                                                                           安藤医院   安藤 直明


バックナンバー

Copyright (C) 2001-2006 Nakatado gun & Zentsuji city Medical Association. All Rights Reserved