アトピー性皮膚炎にさよならするために(2002/06/03)
 最近アトピー性皮膚炎とアトピービジネスを切り離して語ることができないくらい色々なうわさ、商品(それが善意か悪意かにかかわらず)が関わってきています。
 そのひとつひとつについて解説する紙面がありませんので、現在のアトピー性皮膚炎治療の世界のスタンダードを提示しますので、判断の助としていただければ幸いです。

アトピー性皮膚炎の治療
[ファースト ライン]
@全般的注意
A悪化因子除去
B外用療法(保湿剤、外用ステロイド剤)
C内服療法(抗アレルギー剤、抗生剤)
[セカンド ライン]
@入院、軟膏療法
Aアレルギー対策(食物、浮遊抗原、接触抗原)
B光線療法
[サード ライン]
@薬物療法(免疫抑制剤、内服ステロイド、インターフェロン)
A減感作療法
 このような順に進めて行くことが、現時点での標準的教科書的な治療指針です。
 
 次は、昨年日本皮膚科学会でまとめられた、「アトピー性皮膚炎における不適切治療による健康被害の実態調査」のなかに記載されている例です。
不適切治療の具体例
@ 特殊療法(医療機関)
A 脱ステロイド療法(医療機関)
B 健康食品、化粧品
C 水治療(主として酸性水)
D 温泉、入浴関連
E イソジン消毒
F 医療機関以外での@、A
 
 以上を参考にして、アトピー性皮膚炎から未来のある子どもを守りましょう。

                皮膚科 神野クリニック   神野 公孝

 

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