睡眠時無呼吸症候群(2004/10/04)
 秋の夜長に怖いお話をひとつ。昨年マスコミに採り上げられてから一躍有名となりました『睡眠時無呼吸症候群』略してSASは、高血圧、心筋梗塞などの疾患や脳血管疾患そして居眠り運転の原因のひとつといわれています。わが国では成人男性の1〜2%の比率で認められ、主な症状は習慣性の強いイビキと日中の強い眠気があります。正確には一晩の睡眠中に十秒以上の無呼吸が三十回以上、または睡眠時間一時間あたりの無呼吸低呼吸数が五回以上ある場合、SASと診断されます。では、どのように寝ている間のそれを調べるのかというと、最近では携帯型睡眠ポリグラフという小さな機械を自宅に持ち帰り、患者さん自身にセットしてもらいます。セットするのは、鼻に呼吸センサーと手指に血中酸素飽和度センサーの二ヶ所のみです。一晩の検査が終わり次第、それを返しに来ていただければコンピューター解析し、すぐに結果をお渡しできます。みなさんの心の中で、もしかしてと心当たりのある方は表一のESSシコアでチェックしてみてください。肥満度傾向があり、イビキがうるさいと言われ、昼間眠たくてESSスコアが十一点以上の方は要注意です。
表1 眠気のスケール Epworth sleepiness scale(ESS)スコア
   (5点以下:正常,11点以上:要精査)
     状   況            点数:いいえ0,まれに1,ときどき2,つねに3
1 座って読書をしているとき。           0,1,2,3
2 テレビを見ているとき。             0,1,2,3
3 公の場所で座って何もしないとき。      0,1,2,3
 (例えば会議中や劇場)
4 1時間続けて車に乗せてもらっているとき  0,1,2,3
5 状況が許せば,午後横になって休息するとき。0,1,2,3
6 座って誰かと話をしているとき。          0,1,2,3
7 昼食後,静かに座っているとき。(飲酒無し) 0,1,2,3
8 車中で,交通渋滞で2〜3分止まっているとき。    0,1,2,3

医療法人社団森医院 森 史郎

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