〜 肩凝りと頭痛・めまい 〜(2006/04/01)

 肩凝りは腰痛などとともによくある症状ですが、頭痛、めまいの原因となっていることもしばしばあります。首筋、肩の筋肉の凝りにより神経が刺激されると「ズキズキと差し込む」「重く締めつけられる」「ピリッと電気が走る」などと感じる痛みが起こり、これらは筋緊張性頭痛、後頭神経痛などと呼ばれています。
 次に頚、肩の凝りにより平衡感覚のバランスが崩れ、体を動かした時にフラフラとなったり、また回転するようなめまいが起こることもあります。これは、この部位の深部知覚が眼、内耳からの平衡感覚の情報とともに脳の中枢での平衡機能の調節に関係しているためです。
 肩凝りを伴う頭痛、めまいは、うつむいた状態を長く続けたり、いつもと違った慣れない仕事中の姿勢にも問題があります。仕事中はどうしても首を前に傾け、背中を丸め、肩を緊張させていることが多くなります。
 このような姿勢を長時間続けないようにし、仕事の合間に一日に何回かは肩を後ろにいっぱい回すように引き、胸を張り、顔はやや上方に向けるような動作を行いましょう。ただ、頭痛やめまいは脳腫瘍、脳梗塞、脳出血などの脳外科の疾患やメニエル病、突発難聴、良性発作性頭位変換性めまいなどの耳鼻科の疾患からも起こり、鑑別困難なこともありますので、ひどい場合は受診してください。


行天クリニック ・ 行天 徹矢

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