関節リウマチは不治の病か!?(2009/12/01)

 関節リウマチは、朝の手のこわばり、手足の関節痛や腫脹から始まり、放置していると全身の関節において骨破壊が進行し、寝たきりになる患者さんも多い病気でした。しかし、ここ数年間で関節リウマチの治療は目覚しい進歩を遂げており、寛解を目標とする病気になってきました。


 (関節リウマチの寛解とは、病気の活動性が抑えられ、骨破壊の進行も抑制され、症状が消滅する状態です。)


 関節痛が起こる病気は関節リウマチ以外にもあり、加齢に伴い見られる変形性関節症や、尿酸の蓄積による通風性関節炎、ウイルス感染による関節炎なども挙げられますが、関節リウマチであった場合には治療を開始する時期が早いほど寛解に至る可能性が高いため、すぐに受診するようにしましょう。従来までの関節リウマチの治療は、弱いお薬から順に使用していき、効果が無ければ増量したり、強いお薬へと変更したりしてきました。しかしこの方法では、骨破壊が進行してから強いお薬を使うことになり、その結果寝たきりとなってしまう患者さんも多く見られました。そこで、この結果を踏まえ、最近では治療開始当初より合併症の有無を確認した上で強いお薬を投与することが推奨されるようになりました。その強いお薬の中に、生物学的製剤といわれる新薬があり、より寛解を目指すことが可能となってきています。不治の病といわれる関節リウマチでしたが、この新薬の登場により、治療を中止することができる患者さんも増えてきています。


 関節痛でお困りの患者さんは、お近くのリウマチ内科や整形外科の先生に早めに相談するようにしましょう。


 


岡部医院  岡部 みか


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