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寝たきりの予防(2010/08/02) 健康で過ごせる年齢を「健康寿命」といいます。日本人の「健康寿命」は男性72歳、女性78歳です。一般の平均寿命とは6〜7歳の差があります。この差は要介護や寝たきりの期間ということになります。要介護や寝たきりの原因の約2割は骨折、関節の変形などの骨関節の病気が占めています。 骨関節の障害により要介護になる危険性の高い状態は最近、ロコモティブ・シンドローム(略して「ロコモ」)と呼ばれ、「ロコモ」を自己診断できる簡単な点検項目が提唱されています。 @ 片脚立ちで、靴下がはけない。 A 家の中でつまずいたり、滑ったりする。 B 階段を上がるのに、手すりが必要である。 C 横断歩道を青信号で渡りきれない。 D 15分くらい続けて歩けない。 E 2kg程度の買い物(1リットルの牛乳パック2個程度)をして持ち帰るのが困難である。 F 家のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である。 これらの内ひとつでも当てはまれば、要介護の危険性の高い状態「ロコモ」であると考えられます。 要介護や寝たきりにならないようにするためには、個別の運動器疾患に対応するとともに、立位保持、歩行、転倒予防の能力アップをはかるために運動療法を行う必要があります。このため日本整形外科学会ではロコモーショントレーニング(略して「ロコトレ」)と呼ばれる簡単な運動療法を提唱し指導を行っています。例えば、 *開眼片脚立ち(左右1分間ずつ1日3回) *スクワット(ゆっくりと5〜6回を1日3回) などの簡単な運動療法です。 自己点検で「ロコモ」かなと思われる方はぜひ、整形外科を受診していただいて「ロコトレ」の指導を受けられることをお勧めします。
香川小児病院 整形外科 横井 広道 |
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