子どもが頭を打ったら(2012/04/03)
大人と比較して、子どもは頭が大きく重心が高いため、転倒するとすぐに頭を打ちます。頭を打って心配なのは「頭蓋内出血」といって、頭の中に血がたまることです。たいていは大丈夫ですが、今回は、頭蓋内出血を見逃さないポイントをご説明します。 頭を打った後、脳震とうが起こると、吐き気があったり、実際吐いてしまったりすることは普通のことです。顔色が悪くなったり、少し眠りがちになることも多いです。通常、頭を打って大泣きすると、たいていのお子さんは眠くなり寝てしまいます。 そのまま寝かせてあげてもいいのですが、その場合は、目を離して外出などしないよう、常に目を届かせて観察してください。 頭蓋内出血の観察のポイントとしては @ 子どもがいつもと違って非常に不機嫌である。 A 頭痛(あたまいた)がだんだん強くなる。 B 吐き気や、おう吐(食べたものを吐く、何も食べないのに物を吐く)が何回も起こる。 C ぼんやりしている、あるいは、ぐったりしてすぐに眠ってしまい、起こしてもなかなか起きないとき。 D 視力(物を見る力)が弱くなったり、物が二重に見えたりするとき。 E 手足が動きにくくなったり、しびれたりするとき。 F けいれん(ひきつけ)が起こるとき。 頭蓋内出血は、すぐに起こる場合と、しばらく時間がたった後に起こる場合とがあるので、頭を打ってから数日は、以上のような観察が必要です。当てはまるような症状があれば、早急の受診をお勧めします。 香川小児病院 脳神経外科 夫 敬憲
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