ヒートショックにご用心(2015/02/02)

  今は2月、冬真っ最中です。この寒い時期に、家の内外の急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、脳卒中や心筋梗塞といった深刻な病気を起こすことがあります。この現象は「ヒートショック」といわれ、冬に特に起こりやすくなります。

血圧は、寒さで上がり、暑さで下がります。それは血管の幅の広がり方で決まります。そして血管の幅の広がりが一定の範囲を超えての大きな変動は体にとって大きな負担になります。これがヒートショックが起こる仕組みです。

問題になるのは、

・屋内外の温度差

・屋内でも特にトイレ、脱衣所、風呂場

などです。これらの場所は、ジェットコースターのように血圧を上下に変動させ、ヒートショックを起こしやすいといわれています。その中でも、冬の寒い時の入浴は、誰でも起こすわけではありませんが、脳卒中、心筋梗塞、狭心症、不整脈が起こりやすいといわれています。

  ヒートショックを起こしやすい人は、

 ・65歳以上の人

  ・高血圧症、糖尿病、高脂血症の人

  ・肺の病気のある人

  ・肥満の人

  ・入浴前にアルコールを飲んでいる人

  ・熱い湯に長湯することが好きな人

などです。

 予防は、

  ・病気があれば、しっかり治療を受ける

  ・肥満の人は体重を落とす

  ・トイレ、脱衣所を温める

  ・食後1時間はあけて入浴する

  ・入浴前にはアルコールを避ける

  ・風呂の温度は低め(40度前後)にし、長湯しない

などに注意して寒い冬を乗り切りましょう。

 

         安藤医院   安藤 直明


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