基礎体温について(2015/03/02)

   基礎体温とは、体が運動などの影響を受けない安静な状態での体温です。これを毎日測定することにより、女性の月経から次の月経までの期間の中での体の変化、特に排卵の状況を知ることができます。

基礎体温の動きは微妙なので、専用の婦人体温計を使います。計る時刻は毎日同じでなくてもよいのですが、目を覚ました時、寝床の中ですぐ計ります。計った数値をもとに基礎体温曲線というグラフをつくります。

女性は月経周期の中で卵巣から分泌されるホルモンが変化することにより、グラフは排卵を境にして前半の低温相から後半の高温相へ変化します。低温相と高温相の2相性のパターンが確認できたら排卵している可能性が高いと考えます。次の月経が来れば再び低温相になりますが、妊娠した場合は高温相がずっと続きます。排卵が遅れる場合は低温相が長くなり、排卵がない場合は低温相が続き高温相がありません。

測定を長く続け、自分の月経周期のパターンを知ることは妊娠を目指したり、避けたりする場合に役立ちます。その日のイベントもメモしながら記録していくと、後で評価するのに役立ちます。最近はパソコンやスマートホンで基礎体温を管理できるサイトやアプリもあって便利です。

男性は?男性は排卵も月経もありませんから、基礎体温は変化しない一相性です。

                 

                  四国こどもとおとなの医療センター 不妊治療センター科長  檜尾 健二


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