帯状疱疹を予防することができる方法があるのをご存知ですか?(2017/10/02)

 皆さんは帯状疱疹という病気をご存知ですか?そしてこの病気はワクチン接種で予防できる可能性があることをご存じでしょうか。帯状疱疹とは顔、首、腕、背中、お腹、足、全身のどこかに水ぶくれを伴う赤い発疹が左側、右側のどちらかに帯状にでき、ピリピリしたり、チクチクしたり、ズキズキ強い痛みを伴うことが多く、それは2〜3週間以上も続きます。

 これは、子どもの頃に病気になった水ぼうそうが原因で起こります。水ぼうそう(水痘)が治った後も、その原因であるウイルスが脊髄の神経節という所に潜んでいて、ストレス、加齢、悪性の病気などで体の免疫力が低下したときに、潜んでいたウイルスが目を覚ましたようになり暴れだします。

 水痘ウイルスは神経に沿って移動し、皮膚に到達し、帯状疱疹という病気を発症します。その後、それが治っても、帯状疱疹後神経痛という後遺症のような症状が何か月も、時には何年もつらい痛みが残ることもあります。

 日本人の成人では約9割以上が、すでにこの水痘ウイルスに感染したことがあり、体内にウイルスが寝た状態で持っています。そのため、ほとんどの人が帯状疱疹になる可能性はあることになります。50歳代から急激に、この病気の発症率が高くなり、この病気の約割以上が50歳代以上です。

 完全に防ぐものではありませんが、まだ帯状疱疹を発症していない人は、帯状疱疹を予防する方法があります。それは、子どものときに定期接種で使用するワクチンを50歳以上の方を対象として皮下に一回接種します。

 平成283月から幼児の定期接種に使われている水痘ワクチンが50歳以上を対象に使用できるようになりました。まだ保険外なので自費になります。詳しくは医師にご相談してください。

 

 

                                                                                       安藤医院   安藤 直明


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