CKDってなあに?(2019/02/01) CKDとは慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)のことで、腎臓の障害が慢性的に持続している状態のことをいいます。現在、日本人のCKD患者数は約1,330万人と推計され(成人約8人に1人)、新たな国民病といわれています。 CKDの定義は @ 腎障害がある(蛋白尿や血尿がある、画像診断で障害がみられるなど) A 腎機能が低下している(GFRが60ml/分/1.73㎥未満) これらが3か月以上続いたときに診断されます。 *腎機能は血清クレアチニン値と年齢、性別から簡易的に算出します。 CKDは進行すると末期腎不全に陥り、血液透析・腹膜透析や腎移植を必要とし、現在、透析患者数は33万人を超えるに至っています。また尿蛋白などの腎障害は、末期腎不全に至る前に脳卒中や心筋梗塞などの発症に関連することが多くの研究で分かっています。 CKDの発症には加齢に伴う腎機能低下や生活習慣病が深く関わっており、自覚症状は乏しいことが多いのですが、血液・尿検査で診断が可能です。原因や進行度に応じた治療と療養を行い、腎不全の進行を阻止または遅延させることだけでなく、脳卒中や心筋梗塞といった疾患の発症リスクを低下させることが目標となります。 健康診断を定期的に受けることや高血圧症・糖尿病、高脂血症などの疾患をかかりつけ医の先生と一緒に治療していくことが重要です。
石原消化器内科クリニック 石原 祐美 |
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